アトラクションの体験価値を何倍にも引き上げるのが、19世紀のフランスの文豪ジュール・ヴェルヌが1870年に発表した古典SF小説『海底二万リーグ(海底二万マイル)』への深いリスペクトです。
原作のあらすじは、海洋に現れる謎の怪物調査に向かった海洋学者アロナックス教授らが、謎の天才科学者ネモ船長が極秘裏に建造した驚異の潜水艦ノーチラス号に収容され、世界中の未知なる海底を旅するという壮大な冒険譚です。ネモ船長は人類の争いや陸の文明を嫌い、海の底に独立した理想郷を築こうとしていました。
東京ディズニーシーのミステリアスアイランドは、まさにネモ船長が秘密基地として選んだ孤島という設定です。アトラクションの乗り場へ向かう通路(キューライン)には、彼の研究机や採集標本、手書きの海図が所狭しと並べられており、ゲストは「ネモ船長が開発したボランティア探検プログラム」に参加する調査隊員として潜水艇に乗り込みます。カルデラ湖に係留されているノーチラス号の優美な姿も、この緻密なストーリーを補完する重要なランドマークです。