インターネット上の考察コミュニティやSNSでは、サンジの出自に関して時折誤った言説や思い込みが散見されます。その代表例が「ジェルマの3男だから3月生まれに設定された」という解釈です。
時系列を検証すれば明らかなように、サンジの誕生日が3月2日に決定したのはコミックス初期の段階であり、ジェルマ66の「1(イチジ)、2(ニジ)、3(サンジ)、4(ヨンジ)」というナンバリング設定が本編に登場したのはそれから十数年も後のことです。つまり、「サンジという名前の語呂合わせ(3・2)が先」に存在し、尾田栄一郎氏が後からその名前をヴィンスモーク家の四つ子設定へと見事に回収したというのが創作の真実です。
また、「幼少期のサンジもヴィンスモーク城で誕生日を祝われていたのか?」という疑問についても、作中の描写を見る限り現実は真逆でした。ジャッジにとって「能力の発現しない出来損ない」であったサンジは、鉄仮面を被せられて地下牢に閉じ込められており、家族から生誕を祝福されるような温もりある幼少期は一切存在しませんでした。彼にとっての本当の誕生日、すなわち「人間としての再生の日」は、ゼフと出会い、料理人としての人生を歩み始めたその日以降であったと言えます。