現場取材とユーザーヒアリングを進めると、ネット上で「100均の充電器は使い物にならない」と批判されるケースの多くが、ユーザー側の組み合わせの誤解に起因している実態が浮かび上がってきました。
もっとも典型的な誤解が、「充電器本体だけを高出力にしても急速充電は機能しない」という点です。例えば、ダイソーの20W PD対応アダプターを購入しても、間に挟むケーブルが古い100円のUSB-A to Type-Cケーブル(最大2.4A非対応品など)であったり、急速充電規格に対応していない通信専用ケーブルであった場合、給電能力は自動的にセーフモード(5V/0.5A〜1.0A程度)まで引き下げられます。充電器とケーブル、そしてスマートフォン本体の3者が同一規格で揃って初めて、仕様通りの電力が供給されます。
もう一つの盲点は、100均のUSBポート付き電源タップやマルチタップ型製品の許容容量です。ダイソー等で販売されているAC差込口とUSBポートが一体化したタップは、デスク周りの配線を整理するのに重宝されますが、USB部分の合計出力が「全ポート合計で2.4A」といった仕様が目立ちます。2つのUSBポートにタブレットとスマートフォンを同時に挿した場合、電力が二分されて充電速度が半分以下に落ちる現象が起きます。これを知らずに「不良品だ」「壊れた」と誤解するユーザーが少なくありません。