こうしたイオンの動向は、同社一企業の枠を越えて流通業界全体に波及している。かつて同氏がトップを務めた日本チェーンストア協会をはじめ、小売業全体が共通して直面する「人手不足」と「物流2024年問題」。レジの無人化や品出しの効率化、共同物流の推進といった同社の先進事例は、業界の標準モデルとなりつつある。
単に労働力を機械に置き換えるのではない。現場で働く従業員の負担を減らし、より付加価値の高い接客やサービスに人間を集中的に配置する。労働環境のアップデートを進めなければ、人材の確保すら困難な時代だ。構造改革はもはや選択肢ではなく、生き残るための必須条件となっている。