ジェリーの正体とは?本名・ネズミの種類や最強裏設定の真相解明

ジェリーの正体とは?本名・ネズミの種類や最強裏設定の真相解明

ジェリーの正体とは?本名・ネズミの種類や最強裏設定の真相解明とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。

インターネット上の掲示板やSNSにおいて、定期的に拡散されては物議を醸す言説があります。「トムとジェリーには誰も知らない悲劇的な最終回が存在する」という噂です。特に語り継がれている代表的なストーリーは次の2編に集約されます。

  1. 「老いたトムが先に他界し、ライバルを失ったジェリーが深い絶望の中で自ら命を絶つ、あるいはトムのいない虚しさに涙を流して生涯を終える」という哀話。
  2. 「失恋によって自暴自棄になったトムとジェリーが、並んで線路の上に腰を下ろし、蒸気機関車の汽笛が響く中で画面が暗転して終わる」という心中説。

これらネット上の噂の真偽を検証すると、「悲劇的な最終回」という概念そのものが完全な誤認であり虚構であることが分かります。まず第1の「老衰と死」を描いたストーリーは、日本国内の個人のウェブサイトで創作・投稿された二次創作のショートストーリー(ファンフィクション)が、発信源を離れて都市伝説として独り歩きしたものです。

第2の「線路の心中シーン」には、部分的な事実の歪曲が含まれています。これは都市伝説の完全な作り話ではなく、1956年に公開された実在の短編『悲しい悲しい物語(Blue Cat Blues)』の結末シーンを指しています。劇中でトムは高飛車な白猫に財産を貢いだ末にフラれ、ジェリーもまた愛する恋人に裏切られます。失意の底に落ちた2匹が線路に座り込み、列車の警笛が近づく場面でアイリスアウト(暗転)して幕を閉じるのは事実です。

しかし、当時のMGMアニメーション部門の制作記録、ならびに生前のウィリアム・ハンナのインタビュー証言において、この作品は「最終回」として企画・意図されたものではありません。あくまで1エピソードとしてのブラックコメディであり、この作品の後にも通常の追走劇を描いた短編が何本も制作・公開され続けています。公式においてシリーズの物語を永久に閉ざすような「公式最終回」は定義されておらず、2匹の追いかけっこは現在進行形で続いています。

中川 明日香
著者

中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。