桜井和寿と前妻の歩みは、Mr.Childrenの下積み時代と切り離して語ることはできません。前妻は当時、所属レコード会社であるトイズファクトリーの社員であり、バンドの黎明期を支えたマネージャーでした。渋谷のライブハウスを満員にすらできなかった無名時代から、移動車の運転やスケジュール管理、メンバーのメンタルケアに至るまで献身的に奔走した存在です。
二人は1994年1月にゴールインし、同年10月には長女が誕生。しかし、皮肉にもバンドがメガヒットを記録し、桜井和寿が時代の寵児となったことで、夫婦の歯車は狂い始めました。ミリオンセラーを義務づけられるプレッシャー、プライベートを失った精神的疲弊が桜井和寿を襲う中、1997年に元タレント・吉野美佳との不倫交際が写真週刊誌によってスクープされます。
世間からの激しいバッシングと長い別居期間を経て、2000年5月に協議離婚が成立。この一連の離婚劇にまつわる事実関係を客観データで比較したものが以下の表です。
この桜井和寿の前妻への慰謝料は、単なる損害賠償という枠組み組みを超え、「無名時代から苦楽を共にしてくれた元マネージャーへの感謝と贖罪」という意味合いが極めて強いものでした。巨額の財産分与と長女の十分な養育費の支払いに合意したことで、法的な争いは泥沼化することなく、協議離婚という形で決着が図られました。