日食としばしば混同される天体イベントが「月食」です。名前は似ていますが、発生メカニズムや見え方には決定的な違いがあります。
最大の違いは「天体の並び順」です。日食が「太陽—月—地球」の順に並ぶ新月の現象であるのに対し、月食は「太陽—地球—月」の順に並び、地球の影の中に満月が入り込む満月の現象です。
また、観測できる範囲にも大きな差があります。日食は月の影が落ちるごく狭い帯状の地域(幅数十キロ〜数百キロ程度)でしか見られませんが、月食は地球上の夜を迎えている地域であれば、ほぼどこからでも同じように観測できます。さらに、月食は満月が赤銅色(赤黒い色)に変化する様子を肉眼で安全に観察できる点も、日食との大きな相違点です。