近年、彼の俳優としての評価を不動のものとしたのが、TBSテレビの日曜劇場枠で放送された重厚なドラマ群だ。『ブラックペアン』で見せた冷徹ながらも内に熱い正義を秘めた外科医役、そして大ヒット作『VIVANT』で見せた複雑な背景を持つ重要人物の役どころは、視聴者に強烈なインパクトを与えた。
人間の業や複雑な感情を描き切るヒューマンドラマにおいて、二宮の存在は不可欠と言っていい。セリフのない沈黙の数秒間でさえ、観る者の心揺さぶる感情を表現できる能力。作品の骨組みを支えるその緻密な芝居は、彼がこれまでのキャリアと人生経験の中で磨き上げてきた唯一無二の武器である。