大石田を語る上で絶対に外せないのが、全国の蕎麦通を唸らせる「大石田そば街道」である。この地域のそば作りは、寒冷な気候と清らかな湧き水、そしてつなぎを一切使わない伝統の十割製法によって磨き上げられてきた。
新蕎麦の季節はもちろん、一年を通じて味わえる地元産の「来迎寺在来」や「でわかおり」を使った蕎麦は、香り立ちの強さと歯ごたえが段違いだ。板そばと呼ばれる大きな木箱に盛られた太打ちの麺を、カツオ出汁の効いた辛めのつゆで手繰る。噛むほどに広がる甘みと独特のコシ。さらには、地元の農家が漬けた自家製の山形名物「ぺそら漬け」や旬の山菜が添えられ、食の体験を極上のものへと引き立てる。