エレベーターを降りて屋上展望デッキへ踏み出した瞬間、誰もが思わず声を失う。東・南・北の三方が荒々しくも美しい太平洋に包まれ、残る西側には関東平野の緑豊かな大地がどこまでも続いている。視界を遮る高層ビルや山並みは一切ない。広がるのは、どこまでも続く青い世界だ。
視線を左から右へとゆっくり移動させてみてほしい。水平線が一直線ではなく、かすかに弧を描いていることに気づくはずだ。地球の半径は約6,400キロメートル。学校の教科書で学んだ理屈ではなく、人間の肉眼でそのカーブをダイレクトに体感できる場所は、日本国内でもごくわずかだ。爽快な海風を受けながら佇んでいると、まるで巨大な船の船首に立ち、大海原へと漕ぎ出しているかのような錯覚さえ覚える。