心身ともに衰弱し、アナウンサーを辞めることすら現実味を帯びていた彼女をどん底から救い上げたのは、ある共演者からの思いがけない言葉でした。そのキーパーソンが、タレントのマツコ・デラックスです。
当時、世間から「コネ」「ブサイク」と叩かれ、自己肯定感を粉々に打ち砕かれていた高橋真麻に対し、マツコ・デラックスは番組共演時にこう言い放ちました。
「あんた、自分がブスだと思って小さくなってるかもしれないけど、テレビで見たらめちゃくちゃ華があるし面白いわよ。そのままで堂々とやりなさい」
世間が彼女を傷つけるために使っていたレッテルを逆手に取り、プロの表現者としての存在感を全肯定したこの言葉は、真麻の凍りついていた心を劇的に溶かしました。彼女は後に、「あの言葉で、無理に完璧な女子アナを演じるのをやめられた」「嫌われてもいいから、自分をさらけ出そうと思えた」と述懐しています。
吹っ切れた彼女は、バラエティ番組で豪快に熱唱したり、変顔を恐れずにリアクションを取ったりと、本来の明るく茶目っ気のあるキャラクターを開花させていきました。かつて批判を浴びせていた世論は一転、「飾らない人柄が最高」「応援したくなる」という圧倒的な支持へと変わっていったのです。心が満たされるにつれて食欲も回復し、体重は自然と健康的な数値へと戻っていきました。