てへん漢字は単体の意味を知るだけでなく、熟語の中でどう機能するかを理解することで理解が深まる。以下では、特に使用頻度の高いてへん漢字とその代表熟語を解説する。
「扱」(あつかう・ソウ)の意味と熟語
「扱」はてへん(扌)に「及(および)」を組み合わせた漢字で、手で何かに及ぶ=触れて操作するというイメージから「あつかう」「とりあつかう」の意味が生まれた。主な熟語には以下がある:
- 取扱(とりあつかい):物や事柄を管理・処理すること
- 扱い次第(あつかいしだい):扱い方によって結果が変わること
- 乱暴扱い(らんぼうあつかい):雑に扱うこと
- 扱者(あつかいしゃ):仲立ちする人(古語・文語的用法)
「押」(おす・オウ・エン)の意味と熟語
「押」はてへんに「甲(こう)」を加えた字で、手でぐっと圧力をかける動作を示す。日常語の「おす」に最も近い字として、書類・印章・物理的な力すべてに使われる汎用的な字だ。
- 押収(おうしゅう):権力機関が強制的に物品を没収すること
- 押印(おういん):印鑑を押すこと
- 押し付け(おしつけ):一方的に強要すること
- 横押し(よこおし):横から力を加えること・比喩的に意見を通すこと
「握」(にぎる・アク)の意味と熟語
「握」はてへんに「屋(おく・や)」の省略形を組み合わせた字。屋根の下で手にしっかりとものを収める、というイメージから「にぎる」「手にとって離さない」という意味が派生した。
- 握手(あくしゅ):互いに手を握り合うこと・友好の表現
- 把握(はあく):しっかりつかんで理解すること
- 握力(あくりょく):手で握る力。体力テストの測定項目でもある
- 掌握(しょうあく):手の平で握る=権力・情報などを完全に支配すること
その他の頻出てへん熟語
以下はビジネス・学習場面でよく見るてへん漢字の熟語だ:
- 推進(すいしん):押し進めること|例「プロジェクトを推進する」
- 指摘(してき):指を立てて問題点を示すこと|例「課題を指摘する」
- 提案(ていあん):案を差し出すこと|例「新企画を提案する」
- 揮発(きはつ):振るわせて発散させること|例「揮発性の高い溶剤」
- 探偵(たんてい):探り出す人|例「探偵ドラマ」の「探」も扌
- 操縦(そうじゅう):手でコントロールすること|例「飛行機を操縦する」