俳句作りにおいて、インターネット上のまとめ記事等で誤って伝わっているルールがいくつか存在します。作句の自由度を奪わないために、真実を知っておく必要があります。
誤解1:「季語は絶対に1つだけでなければならない」という思い込み
ひとつの句に季語が2つ入ることを「季重なり(きがさなり)」と呼び、一般的には避けるべきと指導されます。しかし、近世の芭蕉や蕪村の名句にも季重なりは存在します。問題なのは「主役の季語がどちらか分からなくなること」です。主従関係がはっきりしていれば、過剰に恐れる必要はありません。ただし、学校教育の採点基準では減点対象になりやすいため、宿題として提出する場合は1つに絞るのが安全策です。
誤解2:「字余り・字足らず」は絶対悪ではない
「五七五」の定型に収まらない字余り(五・八・五など)は、句のリズムに重厚感や余韻を与えるための高度な表現手法です。無理に削って言葉の意味を殺すくらいであれば、初句や中七の字余りは許容されます。ただし、結びの座五(最後の5音)の字余りはリズムが崩れやすいため避けるのがプロの共通認識です。