山野草店で苗を手に入れ、可憐な風情に惹かれて自宅の庭壇に植えた途端、数年で「庭の厄介者」へと豹変するケースが多発しています。園芸コミュニティでホタルブクロを庭に植えてはいけない理由として真っ先に挙げられるのが、ホタルブクロが増えすぎる理由である「強靭な地下茎(ランナー)」の存在です。
ホタルブクロは地上部の優しげな姿からは想像もつかないほどアグレッシブな地下器官を持ちます。地中数センチメートルから十数センチメートルの深さを横へ横へと這う地下茎を四方八方に伸ばし、1株を植えただけで1〜2年のうちに半径1メートル四方を覆い尽くすほどのシュート(萌芽)を無数に発生させます。ほかの山野草や低木、宿根草の根元に容赦なく割り込み、養分と水分を奪い去ってしまうのです。
園芸フォーラムや知恵袋には、次のような切実な嘆きの声が数多く投稿されています。
「芝生の隙間からタケノコのように芽が出てきて、芝生一面がホタルブクロ畑になってしまった」
「抜き取ろうとしても途中で地下茎がブツブツ千切れ、翌春にはちぎれた根の破片1つひとつから新しい芽が吹いて倍増した」
まさに雑草以上の生命力。もし庭で暴走してしまった場合、ホタルブクロの地下茎対策と駆除には徹底的なアプローチが必要です。スコップで周囲の土ごと深さ30センチメートル以上掘り起こして細かな根をふるい落とすか、どうしても根絶できない場合は、初夏の展葉期に浸透移行性の除草剤を葉面にピンポイントで塗布する筆塗り工法が推奨されます。