物価高や環境意識の高まりを受け、ネット上では「高価な輪飾りやリース風の正月飾りを1回で捨てるのはもったいない」「毎年同じものを使ってはいけないのか」という議論が活発化しています。これに伴い、「使い回すと神様に失礼でバチが当たる」という言い伝えの真偽が問われています。
この正月飾り 使い回し バチが当たる真相を紐解くと、神道の根幹にある「常若(とこわか)」の思想に行き着きます。伊勢神宮の式年遷宮に代表されるように、神道では常に新しく清浄な状態を保つことで生命力を更新し、清らかな神気を迎えると考えられてきました。前年の厄や穢れ(けがれ)を吸い取った古い飾りを再び使うことは、年神様に対して失礼にあたるという解釈が古くから定着した理由です。
しかし、「バチが当たる」という表現は後世の俗信であり、神罰が下るわけではありません。現代では、木製やガラス製の高級インテリア正月飾り、あるいは縮緬(ちりめん)細工の工芸品飾りを大切に保管し、毎年お正月時期に飾るライフスタイルも広く受容されています。工芸品を再利用する場合は、年末に出す際にホコリを払い、粗塩を振って清めてから飾り付けることで、礼儀とサステナビリティを両立させる家庭が増えています。