調味料以外にも、ネットの口コミや料理系コミュニティで近年大きな注目を集めているのが、炭酸水やにがり(粗製海水塩化マグネシウム)を水の代わりに活用する炊飯術です。果たしてその評判は本物なのか、編集部で検証を行いました。
炭酸水やにがりを使った古米炊飯の評判を調べると、「信じられないほど米が立ち、粒感が際立った」「安物の古米が料亭の釜飯のような食感になった」という絶賛の声が多数を占めます。これにも確固たる物理的・化学的根拠が存在します。
炭酸水に含まれる気泡(二酸化炭素)は、加熱に伴って激しく気化します。この無数の気泡が米粒の間をすり抜けて上昇する際、米粒同士を適度に押し広げて対流を活性化させます。その結果、熱が全体へ均一に行き渡り、米が直立した状態、いわゆる「カニ穴」ができやすくなるのです。使用する際は微炭酸ではなく、無糖の強炭酸水を冷やして使用するのがコツです。
一方のにがりは、主成分であるマグネシウムイオンが米の細胞壁に含まれるペクチンと結合し、細胞組織を強固に引き締める役割を果たします。古米特有の「煮崩れ」「べちゃつき」を防ぎ、噛みごたえのあるシャープな粒立ちを生み出します。米2合に対してにがりを2〜3滴垂らすだけで十分な効果を発揮します。
ただし、現場目線の注意点として、にがりを入れすぎると特有の苦味が米に移ってしまい、逆に炭酸水は硬度が高いミネラル炭酸水を使うとミネラル分が米の給水を阻害して硬くなりすぎるという落とし穴があります。軟水の炭酸水を使い、分量を厳守することが成功への絶対条件です。