公認サンタの総本山として知られるのが、デンマークに本部を置くグリーンランド国際サンタクロース協会だ。毎年夏、世界中から長老サンタたちがコペンハーゲン近郊に集結し、世界サンタクロース会議が開催される。この会議の場で執り行われる新規認定試験こそが、世界一過酷な登竜門として知られている。
受験資格だけでもハードルは極めて高い。結婚歴があり子どもがいること、サンタクロースとしての活動実績があること、そして何よりサンタにふさわしい体躯(衣装を含めて体重80kg以上が目安とされる)と本物の髭を蓄えていることが求められる。書類選考を通過した猛者たちを待ち受ける実技試験は、もはや格闘技に近い。
高さ数十メートルの煙突を模したタワーをよじ登り、狭い煙突を滑り降り、山盛りのオートミール粥と巨大なニシンを平らげた直後に障害物レースへ突入する。息を切らす候補者たちに、審査員である長老サンタたちから英語とデンマーク語による厳しい口頭試問が容赦なく浴びせられるのだ。身のこなしの美しさと優雅な「Ho Ho Ho!」の発声、そして子どもへの深い愛情を証明できた者だけが、協会の厳しい認定書を手にできる。