誰でも入れる法廷の生々しいリアル!心揺さぶる裁判傍聴の深層

誰でも入れる法廷の生々しいリアル!心揺さぶる裁判傍聴の深層

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周防正行監督の名作映画『それでもボクはやってない』が日本の司法の暗部に鋭いメスを入れてから約20年が経過した。痴漢冤罪を通じて刑事訴訟法が抱える「人質司法」や「精密司法」の構造的課題を世に知らしめたあの衝撃は、今も法廷の空気に影を落としている。

法務省や日本弁護士連合会が議論を重ね、導入された裁判員制度は、プロの裁判官と検察官、弁護士だけで構成されていた司法・法曹界の閉ざされた世界に、市民の常識という風を吹き込んだ。傍聴席から眺める裁判員裁判は、かつての難解な法律用語の応酬から、視覚資料を多用した分かりやすい審理へと様変わりしている。

それでもなお、密室での取り調べ録音・録画の範囲や、無罪推定の原則を巡る議論は終わっていない。証拠開示のあり方や、被告人の防御権をめぐる法廷内の静かな火花。傍聴席は、法制度の進歩と未だ残る課題を肌で測るための、もっとも確かな観測所であり続けている。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。