犯人の男は、極めて雄弁で社交的、かつ巧みなカリスマ性を持っていたとされる。獲物を見定めると、最初は親切な顔をして近づき、次第に相手の弱みを握って心理的に逃げ場を奪っていく。いわゆるサイコパス的な心理構造である。
共犯者や関係者を恐怖と嘘で支配し、自らの手は汚さずに犯罪に加担させる。なぜ被害者たちは逃げ出せなかったのか。犯罪心理学者たちの分析によれば、絶え間ない脅迫と誇大妄想的な言動によって思考能力を奪い、共犯関係に引きずり込む「捕食者のロジック」が働いていたという。人間関係の暗部に潜む恐ろしい教訓がここにある。