アルコールと並んでやりがちなNG行為が、「乾いたティッシュペーパーでサッと拭くこと」や「水を含ませた布でゴシゴシ水拭きすること」です。どちらも一見無害に思えますが、精密機器であるノートパソコンの液晶にとっては大きな脅威となります。
まず、ティッシュで拭いてはいけない理由は、その素材構造にあります。ティッシュペーパーは一見柔らかそうに見えても、主原料は硬い木材パルプ繊維です。顕微鏡レベルで見ると繊維の先端が鋭角に尖っており、ガラスやプラスチックの表面を微細なヤスリで擦っているのと同等の摩擦ダメージを与えます。バックライトを点灯しているときは見えにくくても、画面を消して斜めから光を当てると、無数の微細な線傷(ヘアラインスクラッチ)が刻まれていることに気づくはずです。
さらに見過ごせないのが水拭きのリスクです。水道水にはカルシウムやマグネシウムといったミネラル成分が含まれており、水分が蒸発した後に白いうろこ状の結晶(水垢)として焼き付き、頑固な拭き跡の原因になります。さらに、固く絞っていない布から染み出した水分が画面下部のベゼル(枠)の隙間から内部へ浸入すると、液晶パネルを駆動する基板がショートし、画面に縦線が入るなどの致命的な故障を引き起こします。液晶のメンテナンスにおいては、水分は最小限に抑えるのが大前提です。