SNSや健康メディアで定期的にバズを生むのが「キウイは皮ごと食べるのが最も健康的である」という言説です。実際のところ、果皮の栄養価と実用性はどうなっているのでしょうか。
植物生理学的な事実として、紫外線や外敵から実を守るキウイの皮には、果肉の約3倍以上のポリフェノールと豊富な不溶性食物繊維が濃縮されています。ニュージーランド現地の農園や欧米のオーガニック志向層では、皮ごと丸かじりするスタイルは決して珍しくありません。
しかし、日本の消費現場における実態を検証すると、品種による向き不向きがはっきりと分かれます。
ゴールドキウイ(サンゴールド)は皮ごと食べるのに極めて適しています。ゴールドの皮は表面の毛(トライコーム)がほとんどなく、桃の皮のように滑らかで薄いため、流水でしっかり擦り洗いすれば違和感なくスライスして皮ごと食せます。都内のヘルシーカフェやジュースバーでも、サンゴールドを皮ごとブレンダーにかけるスムージーが定着しています。
対して、グリーンキウイを皮ごと食べるのは相応の工夫が必要です。グリーンキウイの毛は長く剛毛で、そのまま口に入れると喉に引っかかり強い不快感をもたらします。皮の栄養を取り入れたい場合は、アルミホイルを丸めたものや野菜洗い用タワシで表面の毛を流水下で完全にこすり落とすか、ヘタを切り落としてから丸ごと強力ミキサーで粉砕する下処理が不可欠です。残留農薬に関しては、日本に輸入されるゼスプリキウイは厳格な残留農薬検査(ポジティブリスト制度)を通過しており、通常の水洗いで健康上の懸念はありません。