実際に島尻漁港を訪れると、リゾート開発が進む宮古島市街地とは一線を画す、静かで素朴な漁港の光景が広がっています。宮古空港から車で向かう場合、県道83号線を北上して約25分。港には島尻漁港駐車場が整備されており、約30台前後が無料で駐車可能です。スペースに余裕がある日が多いものの、GWや夏休みシーズンには正午前の便に合わせて満車になる日もあるため、早めの到着が安心です。
港の待合所はエアコン完備で、自動販売機とトイレが設置されています。乗船手続きはシンプルで、窓口で往復券を購入し、出航10分前に船着き場へと向かいます。船内に乗り込むと、観光客の会話の合間に、買い物袋を抱えた島民同士の温かな宮古方言が響き渡ります。
大手旅行口コミサイトやSNS、地元掲示板に投稿された利用者の生の声を集約すると、以下のような実態が浮かび上がってきます。
「出航して5分もすると信じられないほど海の色が濃くなり、大神島が迫ってくる迫力に息をのんだ。ただし、外海に出た瞬間の横揺れは遊園地のアトラクション並み。船酔いしやすい人は15分の航路でも酔い止めを飲んでおいた方がいい」(20代女性・旅行者)
「朝の便で渡ったものの、急な波高上昇で『13時の便で全員引き上げてください』とアナウンスがあり滞在時間が削られた。自然相手の島だから文句は言えないが、スケジュールには絶対に余裕が必要」(30代男性・リピーター)
現地を観察して痛感するのは、この船が観光船ではなく「島民の生きる道」そのものであるという事実です。観光客が大きなスーツケースを広げて席を占領したり、甲板で騒いだりする行為は、日々の生活を支える空間を侵害しかねません。静かに波の音に耳を傾けながら乗船する謙虚な姿勢が求められます。