検索エンジンでクックグリースを調べるとサジェストに浮上する「ハゲる」「抜け毛」という不穏なキーワード。この噂に怯えて購入を躊躇している男性も少なくありません。しかし、毛髪科学および皮膚科学の観点から成分を検証すると、「クックグリースXXXの成分そのものが直接的な脱毛を引き起こす」という医学的根拠は一切ありません。
それにもかかわらず、なぜこのような噂が広まったのか。そこには2つの構造的な原因が存在します。
原因1:塗布時のコーミングや手ぐしによる「牽引性」の物理的抜け毛
クックグリースは非常に高い粘度を持っています。乾いた髪に無理やり塗り広げようとしたり、目の細かすぎるコームで力任せに引っ張ったりすると、成長期の髪が物理的に引き抜かれてしまいます。これが洗面台に落ちた毛を見て「グリースで抜けた」と錯覚する発端です。
原因2:間違った洗髪方法による「毛穴の詰まり」と頭皮環境の悪化
水性ポマードは本来、水やお湯に非常に溶けやすい性質を持っています。しかし、帰宅後にシャワーで髪を濡らす時間が数秒と短く、いきなりシャンプー剤をつけて泡立てようとすると、十分に溶け出していないグリースが頭皮に残り、毛穴を塞ぐリスクがあります。老廃物と混ざり合った皮脂が酸化し、脂漏性皮膚炎などの炎症を引き起こすことで、結果として抜け毛につながるのです。
正しい落とし方は至ってシンプルです。シャンプーをつける前に、38〜40度前後のぬるま湯で2分間しっかり頭皮と髪を洗い流す(予洗い)こと。これだけで水性ポマードの成分は9割以上乳化して流れ落ちます。その後、通常のシャンプーを1回行うだけで、頭皮への残留リスクは完全に排除できます。