リーンや咳止めシロップの乱用が急速に広がる背景には、「注射器を使う薬物ではない」「もともとは薬だから安全」という致命的な認知の歪みがあります。
しかし、オピオイド系の薬物はヘロインやモルヒネと同系統の依存性を持っています。使用を繰り返すと急速に耐性が形成され、最初の頃と同じ感覚を得るために摂取量が雪だるま式に増加します。薬効が切れると激しい不安感、発汗、全身の激痛、不眠といった凄まじい離脱症状(禁断症状)に襲われるため、苦痛から逃れるためだけに飲み続ける悪循環に陥ります。
SNSの普及により、孤独感や承認欲求を抱える若者が「手軽な精神的避難所」として手を出してしまうケースが後を絶ちません。ファッション感覚で始めた乱用が、わずか数か月で自力脱出不可能な重度の薬物依存症へと進行する危険性を直視する必要があります。