G線上のアリアの作曲者はバッハ?もう一人の重要人物と名曲の真実

G線上のアリアの作曲者はバッハ?もう一人の重要人物と名曲の真実

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結論から言えば、楽曲の骨格となるメロディとハーモニーを作曲したのはヨハン・セバスティアン・バッハ(1685–1750)ですが、「G線上のアリア」というタイトルを与え、バイオリン1本で奏でる珠玉の独奏曲に再構築した真の立役者は、19世紀ドイツのバイオリン奏者アウグスト・ヴィルヘルミ(1845–1908)です。

バッハ自身が遺した手稿譜をどれほど探しても、「G線上のアリア」という標題の楽曲は存在しません。バッハが1730年前後(ケーテン時代からライプツィヒ時代初期)に書き上げたのは、管弦楽のための合奏曲『管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV1068』であり、その全5曲からなる組曲の第2曲に配置されたのが「エール(Air=イタリア語のアリアに相当する抒情的な歌)」でした。

この静謐な合奏曲に目を留めたのが、フランツ・リストやリヒャルト・ワーグナーからも絶賛され「バイオリンの小パガニーニ」と称されたヴィルヘルミでした。1871年、ヴィルヘルミはバイオリン独奏とピアノ(またはオルガン・弦楽合奏)のためにこの曲を編曲・出版。その際、「バイオリンの4本ある弦のうち、最も低いG線(ト音弦)1本だけを使って全曲を演奏する」という前代未聞のアイデアを導入しました。これが世界的大ヒットとなり、「G線上のアリア(Air on the G String)」という名が世界中に定着したのです。

中川 明日香
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中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。