戦槌の巨人が他の八つの巨人と決定的に異なるのは、本体(継承者)が巨人のうなじの中に存在しないという点です。通常、巨人の急所は「うなじ縦1m・幅10cm」と定義されていますが、戦槌の巨人は足元または地中に潜む継承者が、神経組織のような長いコードを介して巨人の肉体を形成・遠隔操作します。
戦闘時、継承者は極めて硬度の高い「水晶体」に身を包み、地中深くに身を隠します。このため、敵が巨人のうなじを物理的に切断・爆破してもダメージは皆無であり、コードが繋がっている限り即座に肉体を再構成できます。レベリオ収容区襲撃の初戦において、エレンの進撃の巨人がうなじを滅多打ちにしたにもかかわらず反撃を受けたシーンは、世界中の読者に戦慄をもたらしました。
さらに特筆すべきは、硬質化物質を自在に造形する能力です。地面から突き出す長大なスパイク、巨躯を一撃で叩き潰す巨大な戦槌(ウォーハンマー)、長距離を正確に射抜くクロスボウ、対人用の鞭や槍など、戦況に応じてあらゆる武器を瞬時に精製します。この多様性と即応性は、九つの巨人の中でもトップクラスの攻撃範囲と破壊力を誇ります。
アニメ版『The Final Season』において、この戦槌の巨人の継承者の声を担当したのは実力派声優の能登麻美子氏です。彼女が放った「進撃の巨人、エレン・イェーガー。何か言い残すことはありますか」という冷徹かつ気品に満ちた一言は、死闘の緊張感を極限まで引き上げました。