本場ニース風サラダの伝統と真相|具材のタブーとプロの黄金比レシピ

本場ニース風サラダの伝統と真相|具材のタブーとプロの黄金比レシピ

本場ニース風サラダの伝統と真相|具材のタブーとプロの黄金比レシピを徹底追究! 読者が気になる 情報と解説を分かりやすく展開します。

日本のレストランや市販のデリで見かけるニース風サラダには、ホクホクした角切りの茹でじゃがいもや、鮮やかな緑色の茹でサヤインゲン、時にはマヨネーズベースのドレッシングが添えられていることが珍しくありません。しかし、フランス・ニースの伝統料理保存会「セルクル・ド・ラ・カプラン(Cercle de la Capelina d'Or)」や、元ニース市長であり名著『ニースの料理(La Cuisine du Comté de Nice)』を著したジャック・メドサン氏の定義によれば、これらはすべて重大なルール違反とみなされます。

本場のニース風サラダにおいて、絶対に侵してはならない鉄則は「加熱調理した野菜を一切加えないこと」です。唯一許されている加熱具材は「固ゆで卵」のみ。じゃがいもやインゲンを茹でてサラダに混ぜる手法は、20世紀にパリの高級ホテルや米国のレストランが「一皿での食べ応え」を求めて改変した商業的アレンジであり、本場ニースの人間にとっては伝統を損なう行為と捉えられています。

なぜここまで生野菜にこだわるのか。その理由は、ニース風サラダが元来「初夏から夏にかけて収穫される瑞々しい完熟野菜を、最もピュアな状態で味わうための料理」として成立した背景にあります。水分をたっぷり含んだトマト、小ぶりの紫アーティチョーク(ポヴレ)、極薄切りの赤タマネギやフェヴァ(そら豆の若芽)、ピーマンなど、生のままカリッとした食感と苦味、甘味を楽しむことこそが本質なのです。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。