世界各地に点在する舞踏会のなかでも、オフィーリア・ルヌアール(Ophélie Renouard)氏が1994年に創設した「ル・バル・デ・デビュタント」は別格の威光を放っています。単なる富裕層のパーティーではなく、世界のトップヤングレディが社交界デビューを飾る国際的なチャリティイベントであり、そのパリ社交界参加条件は極めて厳格です。
選考の絶対条件となるのが「完全招待制(インビテーション・オンリー)」である点です。世界的な富豪や投資家が数千万円を積んで娘をねじ込もうとしても、主催者側が首を縦に振ることはありません。選考経緯において最も重視されるのは、血統・家柄の由緒、本人の品格と教養、そしてチャリティ精神の3要素です。参加者は16歳から22歳前後の女性に限られ、各国の王室・旧貴族、政財界の重鎮、文化・芸術で国際的功績を挙げた家系の令嬢から、毎年世界全体で約20名のみが絞り込まれます。
舞踏会の公式理念として掲げられているのが、女性教育を支援する慈善団体への寄付活動です。選ばれた令嬢たちは単にドレスを着て踊るだけでなく、自ら慈善活動のスピーチやチャリティ基金のPRを担う責任を負います。これこそが、単なる金銭目当てのパーティーと一線を画し、欧米のハイソサエティから絶大な敬意を集め続ける決定的な理由です。