物語の起点となるのは、新卒で入社した会社をわずか3カ月で「自分には合わない」と退職してしまった誠治の自堕落な日常です。プライドだけが高く、面接で尊大な態度を取っては不採用を繰り返す日々。そんな誠治を突如襲ったのが、母・寿美子の「重度のうつ病」発症でした。
散乱する薬、無表情で踏切に立ち尽くす母、家庭を顧みず罵声を浴びせる父。追い詰められた誠治は、時給の良さから「大悦土木」での肉体労働を選びます。そこで出会った真奈美や誠実な作業員たちの汗と誇りに触れ、誠治は「母のために自分が家を買い、この街から引っ越す」という無謀とも思える目標を掲げます。
ドラマのクライマックスを決定的に彩ったのが、嵐による主題歌『果てない空』でした。「やり直すことは、何度だってできる」という歌詞のメッセージは、リーマンショック後の閉塞感に苛まれていた当時の日本社会に深く刺さりました。オリコン週間シングルランキングで首位を獲得した同曲は、単なるタイアップの枠を超え、誠治の泥臭い歩みと完全にシンクロするアンセムとして後世に語り継がれています。
また、本編完結から約1年後の2011年秋に放送された『フリーター、家を買う。 スペシャル』では、新天地で暮らし始めた武家のその後と、真奈美との遠距離恋愛の行方、新たな家族の課題が描かれ、視聴率21.4%を記録。シリーズとしての完成度を強固なものにしました。