2010年のシングル『GAGAGA』で鮮烈なメジャーデビューを飾り、韓国やアジア展開など意欲的な挑戦を続けたSDN48でしたが、その活動はわずか数年で唐突な幕引きを迎えます。2012年3月31日、NHKホールで開催されたさよならコンサートをもって、全メンバー39名が一斉に卒業。実質的なグループ解散となりました。
なぜ人気絶頂期に全メンバー卒業という極端な決断が下されたのか。取材データと当時の業界関係者の証言を総合すると、そこには「差別化の限界」と「アイドルの賞味期限という構造的課題」が横たわっていました。18歳未満入場禁止という夜の劇場公演スタイルやセクシー路線は、コアなファン層を獲得した一方で、ゴールデン帯の地上波テレビ番組や大手ナショナルスポンサーのタイアップを取り付けるには高いハードルが存在していました。
さらに、AKB48グループ全体が巨大な社会現象へと拡大するなかで、運営側はSDN48のメンバーたちに「アイドルとしての延命」ではなく「次なるステップへの自立」を促す方針へと舵を切りました。キャプテンとして最後までグループの矢面に立ち続けた野呂佳代は、解散コンサートのラストシーンで涙を拭いながら深々と頭を下げ、名実ともに「アイドル・野呂佳代」の時代に終止符を打ったのです。