赤影トリオを演じた3人の俳優陣は、それぞれが唯一無二の存在感を放ち、番組の成功を決定づけました。彼らのその後の人生と現在の足跡には、昭和芸能界を駆け抜けた役者たちの深いドラマが刻まれています。
主人公・赤影(影の総領)を演じた坂口祐三郎氏は、端正な顔立ちと涼やかな殺陣、仮面越しに見せる憂いを帯びた眼差しで一世を風靡しました。赤影の強烈なイメージゆえに後年の俳優活動では役柄の固定化に悩む時期もありましたが、晩年は「赤影は自分の命そのもの」と語り、ファンイベント「赤影参上」の開催など生涯を通じて赤影であり続けました。2003年7月13日に脳出血のため61歳で急逝した際も、多くのファンと関係者がその早すぎる別れを惜しみました。
頼れるベテラン忍者・白影を演じた牧冬吉氏は、劇中で大凧に乗って空を飛ぶ姿が子どもたちの憧れの的となりました。時代劇のいぶし銀バイプレイヤーとして『隠密剣士』など数々の名作を支え続けた名優でしたが、1998年6月26日に67歳でこの世を去りました。その確かな演技力と人情味あふれる佇まいは、今なお後進の俳優たちから敬愛を集めています。
そして、コミカルな名子役として絶大な人気を誇ったのが、青影役の金子吉延氏です。鼻の頭に親指を当てる「だいじょうぶ」の青影セリフとポーズは全国の児童の間で大流行しました。金子氏は『悪魔くん』や『どろろ』でも主役級を務めた伝説の子役であり、成人後は一時芸能界から離れたものの、近年は自伝の執筆や特撮トークイベントへの登壇など、赤影カルチャーの語り部として精力的な発信を続けています。