性別移行(トランジション)を完了し、戸籍上の性別も変更した彼女だが、それを「ゴール」とは捉えていない。むしろ、そこから始まる「普通の日々」をどう生きるかという点に、彼女の関心はあった。社会が押し付ける「らしさ」の枠組みからいかに自由になるか。彼女の活動は、常にその問いかけの連続である。
テレビのコメンテーターやコラム執筆において、彼女は決して「トランスジェンダーの代表者」として発言しない。一人の人間、一人の観察者として、世の中の歪みや面白みを鋭く切り取る。その姿勢こそが、多くのファンを引きつけて離さない理由だ。