1980年代のテレビ画面で見せたエキセントリックなポーズによって、一気に国民的流行語となった「芸術は爆発だ」という言葉。しかし、その真意は派手なパフォーマンスでも、単なる破壊衝動でもない。彼が求めた「爆発」とは、己の持てる生命力を全身全霊で現在この瞬間にぶつけ、跡形もなく燃やし尽くすという、きわめてストイックな生き方の表明であった。
1930年代のパリで彼が没頭したのは、最先端の前衛芸術であり、人間精神の深層を暴くシュルレアリスムの運動だった。マルセル・モースに師事して民族学を修め、マルセル・ドゥシャンやアンドレ・ブルトンら巨匠たちと火花を散らした経験が、彼のバックボーンにある。型にはまった美の概念を打ち破り、生活そのものを表現へと昇華させる姿勢こそが、彼にとっての現代美術の真髄だったのだ。己を安全地帯に置かず、常に危険な賭けに身を投じる覚悟なしに、本当の創造はあり得ない――その哲学が、あの短いフレーズに結晶化している。