専門家と非専門家の会話でしばしば生じるのが、数の分類をめぐる混乱だ。混乱を防ぐためにも、各概念の位置関係を一度整理しておく必要がある。
「自然数」は、1, 2, 3…と続く正の整数のみを指す(文脈によって0を含むこともある)。「整数」はこれに0と負の数(-1, -2, -3…)を加えたものだ。さらに、整数同士の分数(比)で表せる数を「有理数」と呼び、円周率やルート2のように分数で表せない無理数まで含めた連続的な全体の軸を「実数」と呼ぶ。コンピュータの世界では、整数と実数は全く異なるデータ型(int型とfloat型)として厳格に区別される。この違いをあやふやにしたまま組み上げられたシステムは、いつか必ず数値の丸め誤差という形で牙をむく。