中心街を貫く8つの横丁の中でも、圧倒的な存在感を放つのが「三六街」ことみろく横丁だ。屋台が肩を寄せ合うように立ち並び、各店わずか8席ほどの狭小な空間で、店主と客、あるいは見知らぬ客同士がグラスを交わし合う。炭火で炙られる新鮮な魚介の香りが路地に充満し、歩くだけで胃袋が刺激される。
横丁を支えるのは、気取らない熱気あふれる大衆居酒屋の存在だ。パイプ椅子に腰掛け、お通しの枝豆と煮込みをつまみながら、地元の常連客が語る港の歴史に耳を傾ける。最新の流行を追う居酒屋にはない、人情味と昭和の残り香がここには確かにある。