キリスト教やユダヤ教における「モーセの十戒」が「〜してはならない」「〜すべし」という厳格な神の命令であるのに対し、スパモン教の教義は「できれば本当にやめてほしいこと」という極めて控えめな提案の形をとっています。伝承によれば、海賊であるモジー船長がサルサ山でスパゲッティ・モンスターから10枚の石板を授かったものの、山から降りる途中で2枚を落として割ってしまったため、現在の「8つの戒律」になったとされています。
その8つの内容は、宗教の皮を被りながらも、現代社会が抱える偏見や抑圧、暴力に対する鋭いアンチテーゼとなっています。
第1条:私の信者であることを鼻にかけて偉そうに振る舞わないでほしい
「神聖ぶった態度で、私の存在をこれ見よがしにひけらかすのはやめてほしい。もし誰かが私のことを信じなくても気にすることはない。私はそこまでうぬぼれていない。これは信仰の話であって、他人に押し付けるものではない。」
第2条:私の存在を口実にして他者を抑圧・差別しないでほしい
「私の名を使って、他者を傷つけたり、征服したり、殺したり、差別したり、とにかく意地悪なことをするのはやめてほしい。私は生贄など求めていないし、純潔さなど求めていない。」
第3条:他人の外見や服装、話し方で人を判断しないでほしい
「他人の見た目や着ている服、話し方、行動などで人を判断するのはやめてほしい。仲良くやってほしい。男であれ女であれ、あるいはその中間であれ、みんな同じ人間だ。あらかじめ言っておくが、服を着るかどうかは個人の自由だし、何を着るかも本人の勝手だ。」
第4条:自分やパートナーを傷つけるような不誠実な行為に走らないでほしい
「自分自身や、合意の上で付き合っているパートナーを侮辱するような行為はやめてほしい。性別や性的指向に関わらず、双方が同意しており、法と良識の範囲内であれば自由に愛し合い、楽しんでほしい。もちろん避妊具や衛生用品は適切に使ってほしい。」
第5条:偏狭な人々の狂信的な意見に対して真正面から争わないでほしい
「空腹で頭に血が上っている頑迷な人々の狂信的な主張に対して、いちいち真正面から論争を挑むのはやめてほしい。まずは美味しいものを食べて落ち着き、相手にもパスタを勧めてから対話しなさい。」
第6条:私への信仰のために高価な教会やモスクを建てないでほしい
「私の栄光を称えるために、数百万ドルもするような教会やモスク、寺院を建てるのはやめてほしい。そのお金があるなら、貧困をなくすため、病気を治療するため、平和に暮らすため、あるいはインターネットの通信費を下げるために使ってほしい。」
第7条:私があなたに直接語りかけたと周りに言いふらさないでほしい
「私があなただけに語りかけたと触れ回るのはやめてほしい。あなたはそこまで特別ではない。自分を過信せず、隣人を愛しなさい。」
第8条:自分がされたくないことを他人に強要しないでほしい
「もしあなたがレザーやワセリンを使ったプレイが好きなら大いに楽しめばいいが、相手の同意なしにそれを押し付けるのはやめてほしい。望まない相手に自分の趣味を強いるのは本当にやめてほしい。」