声優・M・A・Oのキャリアを語る上で欠かせないのが、本名である市道真央(いちみち まお)名義での活動歴です。1992年1月24日生まれ、大阪府出身の彼女は、当初タレントやグラビア、舞台女優として芸能活動をスタートさせました。
彼女の知名度を一躍全国区に押し上げたのが、2011年に放送されたスーパー戦隊シリーズ『海賊戦隊ゴーカイジャー』のルカ・ミルフィ(ゴーカイイエロー)役です。男勝りで仲間思いな女海賊役を体当たりで演じ、アクションと情感豊かな芝居で特撮ファンから絶大な支持を集めました。
実写俳優として順風満帆なスタートを切っていた彼女が、なぜあえて激戦区である声優業界への本格挑戦を選んだのか。当時の関係者インタビューや本人の回顧によると、最大の転機は『ゴーカイジャー』のアフレコ現場にありました。実写のアクションに声を当てる作業を通じて「声だけで感情を表現する難しさと奥深さ」に強い衝撃を受け、幼少期からのアニメ好きも相まって「声の芝居を一から本格的に学び、挑戦したい」と決意したと伝えられています。
俳優が声優に挑戦する際、単発のゲスト出演にとどまるケースも少なくありません。しかし彼女は「M・A・O」という名義を掲げ、新人の心構えでオーディションを受け続ける道を選択しました。この謙虚な姿勢と徹底した役作りが、後の大躍進へとつながっていきます。