就職実績の二極化は、大学群や専攻学部ごとの格差としても鮮明に表れている。かつて確固たるブランド力を誇った難関私大の文系学部でさえ、かつてのような無条件の強さは見られない。
労働経済学の観点からも、企業が新卒に求める「初期装備としてのスキル」の水準が跳ね上がっていることが指摘されている。生成AIの急速な普及に伴い、定型的なリサーチや事務処理能力しか持たない文系学生への採用ハードルは上がった。一方で、データサイエンスや情報工学を専攻した理系学生に対しては、業界を問わず争奪戦が激化している。
リクルート就職みらい研究所のデータを見ても、理系学生の内定獲得スピードと複数社保有率は過去最高水準を更新し続けている。ただし、情報系学部ならどこでも安泰というわけではない。単にプログラミングをかじった程度のスキルセットでは、すでに飽和しつつあるエントリー層のふるい落としに遭う。大学名という看板以上に、「何を学び、実務でどうアウトプットできるか」という個人の実力値が、かつてないほど冷酷に選考結果へと直結している。