こうした意識の変容に大きな影響を与えた作品として記憶されるのが、鈴ノ木ユウ原作の医療ヒューマンドラマ『コウノドリ』だ。綾野剛が演じた産婦人科医・鴻鳥サクラの温かい眼差しと、命の誕生に直面する家族たちのリアルな葛藤を描いた同作は、かつてTBSテレビで放映され社会現象を巻き起こした。
現在もNetflixなどの動画配信サービスを通じて世界中で視聴され続けている同作は、単なる娯楽作にとどまらない。男性が妊娠・出産を「自分事」として捉えるきっかけを作り出し、パートナーとともに医療機関へ足を運ぶ心理的ハードルを大きく下げた。作品内で描かれた医療従事者の苦悩や患者家族のリアルは、社会派ドキュメンタリーに匹敵するインパクトを持って、現在の患者行動にも直結している。