大阪・千日前にあるなんばグランド花月。その楽屋口から入ってくるくるよの姿は、劇場スタッフにとっても忘れられない記憶となっている。両手いっぱいに抱えた差し入れを、若手芸人や裏方スタッフの一人ひとりに手渡し、「しっかりご飯食べや」「今日も頼むで」と声をかけるのが日常の風景だった。
舞台上での派手なドレスや大げさなアクションとは対照的に、楽屋での彼女はどこまでも丁寧で礼儀正しかった。どんなにキャリアを重ねても、劇場に立つことへの感謝を忘れず、出番前には必ず念入りにネタの打ち合わせを重ねていた。その真摯な姿勢こそが、長年にわたって劇場に君臨し続けたプロフェッショナルの矜持である。