高校野球の歴史において、1980年代のPL学園野球部ほど強烈な熱狂を生み出したチームは他にない。その中心にいたのが、1年生にして名門のエースと4番に君臨した桑田真澄と清原和博だった。二人が甲子園で積み上げた通算本塁打数や勝利数は、半世紀近くが経過しようとする現代でも破られていない。
当時チームを率いた名将・中村順司の采配は「逆転のPL」という異名とともに全国へ轟いた。選抜高等学校野球大会と全国高等学校野球選手権大会を合わせて春夏連覇を達成するなど、甲子園での勝率は8割を超えた。単に個々のタレントが傑出していただけではない。一球に対する執念、研ぎ澄まされた状況判断、そして土壇場で見せる驚異的な勝負強さが、他校にとって絶望的な壁となっていた。