「子供がどんな会社で働くのかを知り、安心してもらいたい」。そう語る企業側の意図は極めて明確だ。求人難が叫ばれるなか、せっかく獲得した内定者の早期離職や内定辞退を防ぐことは最優先課題である。実際、現場の人事担当者からは「親御さんの理解を得ることが、本人の入社決定や入社後のメンタル面での支えに直結する」という声が相次ぐ。
かつては本人主体の就職活動が当たり前とされていたが、現在は家族全体の合意形成が大きな意味を持つ。人材・HRサービス業界の調査によれば、就職先決定において親の意見を参考にすると答えた学生の割合は年々増加傾向にある。こうした変化を受け、日本経済団体連合会の加盟企業をはじめとする大手企業でも、保護者への情報開示や関係構築に力を入れる動きが顕著になっている。