「イギリス」を指す英語表現には、日常会話で使われる一般的な呼称から、国際法上の厳密な名称まで複数のバリエーションが存在する。その最たるものが正式国名である「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」、英語表記で「United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland」だ。国連や外交プロトコル、国境管理の場において、イギリス政府が発行する公式パスポートの表紙にもこの名称が刻印されている。
一方、地理的概念と国家概念を混同しない知性が国際マナーでは欠かせない。Great Britain(グレートブリテン)は本来、イングランド、スコットランド、ウェールズの3つの地域が位置する島そのものを指す地理的名称だ。これに北アイルランドを加えた政治的統合体が United Kingdom(UK)となる。カジュアルなニュース記事やスポーツ報道では Britain という短縮形も頻繁に用いられるが、外交交渉や法的文書では省略のない正式名称が求められる。