ブラッシングの力加減や磨き残し以外にも、見落とされがちなファクターが存在します。その代表格が「過度な負荷」と「体内トラブル」です。
多忙を極めるビジネスパーソンや受験生などに目立つのが、歯茎の出血とストレスの密接な連動です。極度の疲労や精神的重圧が続くと、自律神経の乱れから唾液の分泌量が激減します。唾液が持つ強力な抗菌・自浄作用が低下するため口内細菌が急増するうえ、免疫細胞の働きが鈍り、わずかなプラークでも歯肉が過剰に腫れ上がって出血を引き起こします。
さらに警戒すべきは、歯茎の出血に潜む全身疾患の存在です。出血が局所的な問題にとどまらないケースとして、以下の疾患が挙げられます。
- 糖尿病:高血糖状態が続くと血管壁が脆くなり、白血球の機能が低下して歯周病菌への抵抗力が激減。歯周病は糖尿病の「第6の合併症」とも呼ばれます。
- 血液疾患(白血病・血小板減少性紫斑病など):血液凝固成分や血小板が減少することで、外部刺激がなくても自然と歯肉から出血がにじみ出ることがあります。
- 薬剤の副作用:心筋梗塞や脳梗塞の予防で処方される抗血栓薬(血液サラサラの薬)や、降圧薬の副作用による歯肉増殖症に伴う出血。
「歯磨きのやり方を変えても、数週間以上にわたって広範囲から出血し続ける」「だらだらと血が止まりにくい」という場合は、歯科領域を超えた全身の健康チェックが急務となります。