生活空間で目撃される体長2mm〜15mm程度の緑色の虫は、姿かたちが似通って見えても生物学的な分類は多岐にわたります。住居周辺の植生や灯火の条件によって出現する種類が分かれます。
緑の小さい虫の正体として最も遭遇頻度が高い5種の特徴と生態は以下の通りです。
1. ツマグロヨコバイ(カメムシ目ヨコバイ科)
体長4〜6mm前後の紡錘形で、鮮やかな黄緑色をしています。横歩きをする特異な習性からその名が付きました。水田や雑草地、芝生などを好み、走光性(光に集まる習性)が非常に強いため、夜間の網戸や明かりに群がり、わずかなサッシの隙間から室内に侵入します。
2. アブラムシ(有翅虫)
体長1〜3mm程度と極めて微小。春や秋の繁殖期になると羽を持つ「有翅型」が発生し、風に乗って遠方から飛来します。ベランダの家庭菜園や観葉植物に付着し、繁殖してコロニーを形成することがあります。
3. クサカゲロウ(アミメカゲロウ目)
体長10〜15mm前後。透き通った繊細な翅(はね)と金色の複眼、淡い緑色の細長い体が特徴的です。光に強く引き寄せられ、夜間に窓ガラスやカーテンへ迷い込みます。幼虫はアブラムシなどを食べる益虫ですが、成虫が室内に静止している姿が目立ちます。
4. アオバハゴロモ(カメムシ目アオバハゴロモ科)
体長5〜8mm前後。翅を屋根のように畳んでとまる姿が小さな蛾や小さなセミに似ており、全体が粉を吹いたような淡いパステルグリーンをしています。庭木や生け垣、ツバキや柑橘類の枝に群生し、羽ばたいて洗濯物に付着することがあります。
5. ミドリカスミカメ(カメムシ目カスミカメムシ科)
体長約4〜6mmのスマートな緑色のカメムシです。草地や水田に多く生息し、強い照明に誘引されます。後述するように、人体に対する「刺咬」の相談事例で最も多く挙げられる種類です。