彼女の歩んだ道のりは、およそ平坦とは程遠いものだった。若くして銀座の街でクラブ経営を手がけ、政財界の重鎮たちと対等に渡り合いながら、人間社会の表と裏を骨の髄まで噛み締めた波乱万丈の半生。戦後の混乱から高度経済成長期を這い上がる中で磨かれた凄まじい勝負勘と観察眼こそが、後に大衆を惹きつける根底のエネルギーとなった。
平成のテレビ界において、彼女が果たした役割は破格だった。TBSテレビで放送された『ズバリ言うわよ!』や、フジテレビの『幸せって何だっけ~カズカズの宝島~』といった冠番組は、いずれも驚異的な視聴率を叩き出した。並み居る大物芸能人を前にしても一切の容赦なく、核心を突く直言を浴びせるスタイル。当時のバラエティ番組の枠組みを根底から塗り替え、視聴者は恐怖と快感が入り混じった眼差しで彼女の口元に釘付けになったのである。