中央自動車道の諏訪南インターチェンジを降り、八ヶ岳の裾野を登るように車を進めると、風の冷たさが心地よく変化していく。高原の清涼な空気が車内に流れ込み、雑木林の木漏れ日が路面を彩る。この一帯は、日本でも有数の避暑地・保養地として長い歴史を刻んできた。
地方自治体や民間企業が手を携えて進める観光・温泉リゾート産業の再編において、過度な開発を避けつつ自然との調和を保つ原村の姿勢は極めて印象的だ。大規模な娯楽施設に頼るのではなく、静けさと自然美を価値の核心に据えた地域づくりが、疲れた現代人の心を見事に捉えている。