熱源の選択で迷う声は根強い。古くから日本の台所を支えてきた魚焼きグリルは、直火の放射熱と対流熱で表面を一気に焼き固める能力に秀でている。皮目をパリッと香ばしく仕上げ、余分な脂を落としたいブリやサンマには無類の強さを誇る。冷凍のまま網に乗せる際は、あらかじめグリル内を2〜3分予熱し、網に薄く油を塗っておくことで、皮の焼きつきを完全に封じ込めることができる。
一方、近年急速に支持を広げているのがフライパン調理だ。魚焼き用クッキングシートやフッ素樹脂加工のフライパンに凍った切り身を置き、蓋をして弱中火で蒸し焼きにする。フライパン内部に充満した水蒸気がドーム状に循環し、水分の蒸発を防ぎながら中心まで均一に火を通す。鮭やタラといった白身魚、あるいは西京漬けのように焦げ付きやすい漬け魚では、フライパン調理のしっとり感が圧倒的な軍配を上げる。