2000年代に入ると、家庭用ゲーム機のグラフィック性能がアーケード基板に追いつき、ゲームセンターのドライブゲームは「ハードの優位性」から「継続的な体験価値」へのシフトを余儀なくされました。その中でナムコが放った決定打が『湾岸ミッドナイト マキシマムチューン』シリーズです。
同作は、原作コミックの世界観を忠実に再現した首都高バトルに加え、チューニングによるマシンの成長要素、そしてネットワークを介した「分身対戦モード」を導入しました。この非同期オンライン対戦システムは、店内に対戦相手がいない時間帯でもスリリングなバトルを可能にし、リピート率を劇的に向上させました。2020年代後半の現在に至るまで、大型アップデートを重ねながらアミューズメント施設の稼働率ランキングで常にトップクラスを維持しています。
一方、任天堂との強力なタッグによって開発された『マリオカート アーケードグランプリ』シリーズは、アミューズメント施設における客層の裾野を一気に広げました。プレイヤーの顔を撮影してアバター化する「ナムカム」機能や、直感的なステアリング操作、アーケード専用のオリジナルアイテム群は、休日のショッピングモールや観光地のゲームコーナーにおいて不動の地位を築いています。ナムコが長年培ってきた「誰もが握った瞬間に楽しくなるハンドリング設計」のノウハウが、国民的IPと完璧に融合した好例と言えます。