俳優としての活躍と並び、重岡大毅を語る上で欠かせないのが「ソングライター・ピアニスト」としての側面です。楽譜が読めない状態から独学でピアノを習得し、自ら作詞・作曲を手掛けるようになった背景には、溢れ出す感情を言葉と音で直接届けたいという切実な表現欲求がありました。
彼が生み出した楽曲は、グループのファンのみならず音楽関係者からも高い評価を受けています。
- 『間違っちゃいない』:自らの苦悩やメンバーへの想いを真っ直ぐに綴った名曲。不器用でも自分らしく生きていくことを全肯定するメッセージが多くのリスナーの涙を誘いました。
- 『おい仕事ッ!』:働く社会人の本音とフラストレーションをユーモアと熱狂のロックンロールに昇華させた楽曲。ライブでの爆発力は圧巻です。
- 『むちゃくちゃなフォーム』:元プロ野球選手の鳥谷敬氏が出演したミュージックビデオも話題に。泥にまみれながらもバットを振り続ける人生賛歌であり、重岡の死生観と情熱が凝縮されています。
- 『ホームページ』:日々の何気ない日常の美しさと温もりを切り取った楽曲で、メロディメーカーとしての非凡な才能を提示。
巧みな技巧や小手先のレトリックではなく、不格好でも剥き出しの感情を鍵盤に叩きつける重岡のプレイスタイルは、まさに「ロックンロールの精神」そのものです。ステージ上で汗と涙に濡れながらピアノを弾き倒す彼の姿は、WEST.のライブパフォーマンスにおける最大の見せ場の一つとなっています。